インターンシッププログラム内容の決め方!自社の魅力を伝える業務別の内容例とポイント

インターンシップは学生のキャリア育成になるほか、会社への理解度・志望度の向上にもつながります。そのため、「インターンシップで会社の魅力を伝えたい」という企業は少なくないもの。そのためにも、プログラム内容にはこだわる必要があります。
今回は、インターンシップのプログラムの決め方をはじめ、参加者の満足度を高めるポイントやプログラム内容の参考例をご紹介します。充実したインターンシップにするためにも、ぜひご参考ください。
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インターンシッププログラム内容の決め方
インターンシップを導入しようにもプログラム内容の決め方がわからず、悩んでいる採用担当者の方もいるのではないでしょうか。そこで、以下ではプログラム内容の決め方について解説します。
目的を設定する
インターンシップのプログラム内容を決める際は、まず目的を設定することが大切です。なぜインターンシップを行うのかを明確にしないと、方向性が定まりません。企業にとっても学生にとってもよい結果にはつながらないので、必ず目的を決めるようにしましょう。
インターンシップの目的は、多くの企業にとっては「採用につなげたい」「より多くの学生に自社を知ってもらいたい」というものでしょう。採用を目的とした場合は、事業計画に沿って「新卒全体で何人採用する。そのためにはインターンシップで何人の学生と出会って、そのうち何人に本選考に参加してほしい」といった目標も決めるようにしましょう。
自社の採用課題や学生のニーズに寄り添うと、目標がより具体化します。例えば「接客業のイメージが強く、実際には高度なエンジニアも採用したいが理系学生に魅力が伝わっていない」という採用課題がある場合はどうでしょう。この場合、インターンシップの目標は参加人数ではなく、エンジニア志望の学生の本選考参加数増加などが適切です。
採用したい学生を明確にする
インターンシップの目的が決まったら、次は採用したい学生を明確にします。「コミュニケーション能力が高い人」「行動力がある人」といったターゲット像だけだと具体性がなく、採用担当者によっては企業が求めている人物像と異なる人物像をイメージしてしまう可能性があります。こうした事態を避けるためにも、採用したい学生像はなるべく詳細にイメージすることが大切です。たとえば、コミュニケーション能力の中でもお客様へのヒアリングを通じて課題の発見・言語化ができる人など、具体的な内容にするとよいでしょう。この他にも学生の専門分野や、どのような企業を志望しているかなども、ターゲット像を決める切り口になります。
自社の魅力の伝え方
インターンシップを通じて学生に「働きたい」と思ってもらうには、自社の魅力を伝えていかなければなりません。具体的に届けられるようにするためにも、以下のポイントを整理しておきましょう。
- 会社の経営方針・理念
- 仕事・業務内容のミッションや醍醐味(やりがい)
- 自社の商品紹介と強み
- 自社で働く社員の特徴・人間環境の豊かさ
- 職場環境・アクセス面など
- 福利厚生の充実度
人によってどのような点を魅力に感じるかは異なるため、複数の方面から魅力を伝えられるよう整理しておくことが大切です。
インターンシップの形式を決める
目的や求める学生像、自社の魅力の伝え方まで決まったら、次はインターンシップの形式を決めていきます。インターンシップには、主に「1日~数日行う短期」「数週間かけて行う中期」「数ヶ月かけて行う長期」の3種類の形式があります。
短期のインターンシップは、日数が少ない分手軽に実施できます。別日に違う参加者を集って何度もインターンシップを行えるので、自社の魅力をより多くの方に認知してもらえます。一方で、長期のインターンシップは長い時間をかける分、企業も学生もお互いの相性を時間をかけて見極めやすいのが特徴です。
こうした点から、より多くの学生に参加してもらいたい場合は短期で複数回開催し、限られた学生に会社と業務を深く理解してもらう場合は中期・長期というように、目的に応じて形式を決めることが大切です。
インターンシップの形式を決めたら、開催時期や期間、プログラムの内容などを決めていきます。
プログラムに関しては、ターゲットとする学生のニーズをとらえた内容にすることがポイントです。万人受けを狙った当たり障りのない内容や、一方的に企業の伝えたいことを伝えるだけの内容にしてしまうと、採用したい学生に自社の魅力を十分に伝えられない可能性があります。採用したい学生が「何を知りたいか」「何に興味があるのか」、そして「採用したい学生の入社意欲を高めるにはどうすればよいか」などに重きを置き、ターゲットに寄り添って内容を決めるようにしましょう。
プログラム内容の事例とポイント

プログラム内容を決める際は、事例を参考にするのもおすすめです。以下では「模擬コンサルティング」「商品開発・提案」「プログラム開発」の3つのタイプ別に、プログラム内容の事例と成功要因についてご紹介します。
模擬コンサルティング
あるコンサルティングファームでは、1日だけのインターンシップを開催し模擬コンサルティングを実施しました。プログラム内容は、「会社の説明」「課題説明」「グループごとに課題解決策を立案しプレゼン」「プレゼンに対するフィードバック」「先輩社員との座談会」となっています。
このインターンシップのポイントは、実践的なワークショップを体験できることです。企業課題に対する解決提案を行うという、実際の業務に近い貴重な体験を学生にお届け。体験を通して、どのような業務を行っているのかを深く理解できるようにしたことで、学生も満足できるインターンシップとなりました。
1日では会社の魅力を十分に伝えるのは難しいものの、実際の業務でやりがいのある要素をうまく抽出し体験してもらうことで、学生も身をもって仕事の面白さを知ることができます。
商品開発・提案
とある製造・販売会社では、5日間のインターンシップにて新商品の開発・提案を実施しました。プログラム内容は「会社の説明」「市場調査」「現場の見学・実習」「新商品の企画・試作・提案」です。
このインターンシップは、一連の業務の流れをリアルに体験できることがポイントです。新商品を作るにあたって、ターゲットを踏まえたうえで聞き取り調査を行ったのち企画を立案。そこから試作し提案することによって、新商品がどのようにして誕生するのかの理解を深めることができます。これにより学生の学習意欲が満たされ、有意義なインターンシップとなったのです。また、会社によっては学生が提案した商品が実際に販売されることもあるので、参加した学生のモチベーションを高めることにもつながります。
プログラム開発
あるIT企業では、オリジナルのプログラム開発を主とした5日間のインターンシップを開催しました。具体的なプログラム内容は、「会社の説明」「グループを組んでモデル設計・コーディング」「開発したプログラムのプレゼン」となっています。
このインターンシップのポイントは、実際にプログラミングスキルがある学生にターゲットを絞ったことです。プログラム開発の仕事に就きたい学生がインターンシップに参加し現場の仕事を体験することで、自らの能力が現場でどう生きるかを知ることができます。また体験を通して、本当にプログラム開発の仕事に携わっていきたいかを、あらためて判断することもできます。それにより、学生はこのインターンシップを、進路を決めるための判断材料にすることができたのです。さらに、実際のオフィスで既存社員とともに開発を行ったことで、現場の雰囲気を伝えることもできています。
業種別のプログラム内容例

では、業種別だと具体的にどのような内容でインターンシップを行うのがよいのでしょうか? 以下に代表的な業種におけるプログラムの内容例をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
業種 | プログラム内容 |
商社 | ・先輩社員へのインタビュー ・先輩社員の同行 ・営業職の仕事を体験 |
小売業 | ・売り場の準備体験 ・接客体験 ・商品の試食 |
建設業 | ・建設現場の見学 ・図面のチェック ・建設現場で使用するドローンの操縦体験 |
飲食業 | ・競合店の調査をもとに改善案をプレゼン ・店舗運用のワークショップ |
介護 | ・レクリエーションの企画と体験 ・食事のサポート ・先輩社員に密着して業務内容を学ぶ |
インターンシップで会社の説明をするだけでは、自社の魅力を伝えるには不十分です。
そのため、プログラム内容に実務体験を含める企業は少なくありません。オンラインで実施する場合でも、できるだけ実際の業務が体験できるようなワークができると理想的です。ひとりでも多くの学生に「参加してよかった」と思ってもらうためにも、学生の立場に立ったプログラムを組んでいくようにしましょう。
まとめ
インターンシップを毎年行っている会社も、時代によって学生が求めている内容は異なるため、プログラムの内容は都度見直すことが大切です。また企業においても、求める学生像が変わることもあるので、その時々に合ったプログラム内容でインターンシップを実施するようにしましょう。初めてインターンシップを行う企業も、今回ご紹介した内容を参考に、学生にとって有益なプログラムを検討してみて下さい。
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