オンライン採用を実施するなら必読!メリット・デメリットと成功させるポイントをご紹介

新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、昨今オンライン採用に取り組む企業が増えています。
今回はオンライン採用の概要をはじめ、メリットや成功させるポイントなどをご紹介します。ぜひご覧ください。
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オンライン採用とは?まずはその特徴について知ろう
オンライン採用とは、求人募集や説明会、面談・面接など、応募者と接触する主要な採用活動をオンライン上で完結させる手法です。求人情報の掲載から面接に至るまでの全ステップを、応募者と対面で会うために移動する手間なくオンライン上で行うという手軽さゆえ、オンライン採用を実施する企業は増加傾向にあります。
また、オンライン採用は企業だけではなく、応募者側にもメリットがあります。それは、自宅にいながら会社説明会へ参加できたり面接を行えたりする点です。
わざわざ現地まで足を運ぶ必要がないので、 1日で複数社の説明会・選考に参加することも可能で、手間なく就職・転職活動に取り組めます。
今になって注目された理由は?オンライン採用導入の現状と背景

前述したように、オンライン採用を導入する企業は増えつつありますが、実際にはどのくらいの割合で取り組まれているのでしょうか。また、昔からあったオンライン採用がなぜ今になって注目を集めているのか、その背景についてご紹介します。
【現状】企業のオンライン採用導入率は57.6%
株式会社ZENKIGENと株式会社シード・プランニングが合同で実施した「2020年の採用活動のオンライン化の有無について聞いたアンケート」の結果によると、2020年の新卒採用において全体の57.6% が「オンライン採用を実施している」とのこと。
なお、「オンライン採用を実施していない」と答えた企業は全体の26.6%、「オンライン採用を実施していないが検討している」と回答した企業は全体の15.8% という結果になっています。
このデータから、半数以上の企業がオンライン採用を導入していることがわかります。
【背景】新型コロナウイルス感染症の影響
では、なぜ半数以上の企業が今になってオンライン採用を導入するようになったのでしょうか。
その理由は、2020年から度々発令されてきた 「新型コロナウイルス感染拡大の防止を目的とした緊急事態宣言」により、国から不要不急の外出を自粛するよう求められたからです 。これにより、これまでオフラインで採用を実施していた企業は、採用活動を行えなくなりました 。
しかし、だからといって採用活動をストップするわけにはいきません。そこで、打開策としてオンライン採用を導入する企業が増加したのです。
上述した「同調査のアンケート」でも、オンライン採用を導入した多くの企業が、その導入時期を2020年と回答しています。また、その中 の約95%の企業が「新型コロナウイルス感染症拡大対策のため」と答えています 。
この結果からもわかるように、オンライン採用の導入が増えている背景には「新型コロナウイルス感染症の影響」が大きく関係しているといえます。
【背景】慢性的な労働力不足
オンライン採用が注目を集めている背景には「慢性的な労働力不足」も関係しています。
昨今は「就職・転職を希望する求職者」よりも「人材を採用したい企業」が多い売り手市場です。また、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少により、多くの企業で労働力が不足しています。
この状況下で新たな人材を確保するには、オンライン採用の導入が欠かせません。なぜなら、オンライン採用を実施すれば就職・転職のハードルをグッと下げられるからです。具体的には、インターネット環境さえあれば主要な採用活動を完結させられるため、交通費やスケジュール調整などの負担が応募者にかかりづらくなり、求人への応募に前向きな応募者が増加する可能性があるのです。
この点から、採用活動を円滑に進める手段として、オンライン採用を導入する企業が増えていると考えられます。
参照:日本の将来推計人口 平成29年推計|国立社会保障・人口問題研究所
採用活動を円滑に進められる!オンライン採用のメリット

オンライン採用を導入するメリットは、主に以下の5 つがあります。
採用活動にかかる時間・費用の負担 を軽減できる
対面で面接する場合は、第一に面接会場をセッティングしなければなりません。自社で面接できる場所を確保できない場合は、会場を別に借りる必要があります。そのため、場所代や交通費に費用を捻出しなければならず、何度か繰り返し行う場合はさらに出費がかさんでしまいます。また、費用だけでなくセッティングする手間・時間もかかってしまいます。
その点オンライン採用なら、パソコンやスマートフォンさえあればどこにいても面接を実施することが可能です。会場をセッティングする必要は一切ないため、費用および時間の負担を軽減できます。
ターゲットの幅が広がる
オフライン採用の場合、会社説明会や面接を自社で行うことがほとんどです。そうなると、 遠方に住んでいる方はどうしても参加しにくく、ターゲットの幅が狭まってしまいます。
その点、オンライン採用なら 会社説明会や面接をインターネットを通じて行えるため、遠方の方も参加しやすい体制を整えることができます。これにより、幅広いターゲットに自社をアピールすることができるのです。
また、オンライン採用の場合は応募者も移動の時間を考えずに済むため、より柔軟に面接の日時を設定することも可能です。
場所や時間に制約がないことは、応募者にとって「応募のハードルが低いこと」につながるため、母集団を形成しやすくなります。
競合他社と差別化できる
上述のとおり、昨今はオンライン採用を実施している企業が増加しつつあります。しかし、中には採用活動をオフラインで実施している企業もあり、とくにオンライン採用を実施している中小企業の数はまだまだ少ないのが現状です。
そのため、いち早くオンライン採用に取り組めば、競合他社と差別化を図りやすくなります。求職者に「企業としての判断力や対応力の高さ」を印象づけることができるため、求職者の自社に対する評価が高まり、求める人材を採用しやすくなるでしょう。
応募から内定出しまでの時間を短縮できる
オンライン採用を実施する上で必要な準備は限られており、オフライン採用よりも少ないのが一般的です。具体的には、たとえばオフライン採用では必須の「面接会場の確保」が、オンライン採用では不要になります。このほかオンライン採用の場合は、求職者が面接会場まで足を運ぶことがないため、その時間を考慮する必要もありません。
これらの点から、オンライン採用なら採用活動にかかるさまざまな時間を短縮できるといえます。ひいては、応募から内定出しまでのスピードが早まり、円滑な採用活動を実現しやすくなるでしょう。
面接の質を高めやすくなる
面接後に「この企業に入社したくない」と思ったことがある求職者は多く、その理由として大多数を占めているのは、面接官の人柄・印象が悪かったというものです。つまり、応募者の入社意欲を高めたまま維持するには、面接の質を高めることが欠かせないのです。
オンライン採用の場合、面接実施中に人事部の別の社員がその様子をチェックできます。リアルタイムで気になる点を批評できるため、質の悪い面接になるのを防ぎやすくなります。
また、オンラインで面接を実施する場合は、その内容を録画することも可能です。録画した映像を後で確認し面接を振り返ることができるため、問題点を見出しやすく、改善することで今後の面接の質を高めやすくなるでしょう。
参照:「この会社には入社したくない」。 面接が理由になった方は、転職活動経験者の56%。 ー人事担当者向け 中途採用支援サイト「エン 人事のミカタ」アンケート|PR TIMES
弱点も理解しておこう!オンライン採用のデメリット
オンライン採用には、メリットがある一方でデメリットもあります。
採用活動のやり方・流れを再考する必要がある
オフライン採用とオンライン採用にはさまざまな相違点があり、たとえば企業が求職者に提供する情報の内容、そして情報の提供方法などに違いがあります。
オフライン採用の場合、応募者に自社へ来てもらうことで社内の雰囲気を直に伝えられます。一方でオンライン採用の場合はそれができないため、情報として「社内の雰囲気」を届ける必要があります。このほか、面接においてもオフラインとオンラインとではやり方・進め方が変わってきます。
そのため、オンライン採用を実施する場合はこれまでのやり方・流れを再考しなければならず、この手間はデメリットといえます。
ただし、この手間がオンライン採用の成功につながるため、デメリットとはいえ欠かせない作業と認識することが大切です。
読み取れる情報量が少ない
オンライン採用の場合、画面越しでのやり取りになるため、読み取れる情報量がどうしても少なくなります。たとえば、求職者の緊張具合を、オフライン採用なら言葉や表情のほか、仕草(例:手を強く握る)でも読み取れますが、オンライン採用の場合は言葉と表情だけで判断しなければなりません。非言語的な情報が少ない点は、オンライン採用のデメリットといえるでしょう。
もし、オンライン採用だけで応募者の情報を満足できるほど把握できなかった場合は、二次面接・最終面接をオフラインで実施するなどの工夫が必要です。
ミスマッチが発生する可能性がある
これまではオフライン採用が主流だったため、求職者の多くはオンライン採用に慣れていません。この背景から、場合によっては企業理解をオフラインで実施される会社説明会に頼っていたために、理解が浅いまま選考に進んでしまう応募者が出てくる可能性があります。そうなれば、企業と求職者との間にミスマッチが生じるリスクは避けられません。
また、オンライン採用はオフライン採用に比べて時間や場所の制約が少ないので、応募のハードルが下がり、これまで以上の応募数になることも考えられます。
これらの点から、自社にマッチしない求職者からの応募が殺到する可能性があるのです。
しかし、いくら応募者が多くても、自社が求める人材がいなければ採用活動は失敗に終わってしまいます。このデメリットを回避するには、「募集要項を細かく明記する」「オンラインによる企業説明会を実施する」などの対策を講じることが欠かせません。
実践前に要チェック!オンライン採用の一般的な流れ

では、実際にオンライン採用を実施する際は、どのような流れで進めればよいのでしょうか。
1.人材募集の広告を掲載する
まずは、求職者に「新たな人材を募集している」という旨を伝えなければなりません。そのため、会社説明会の案内を出したり、求人媒体に広告を掲載したりする必要があります。
この時点で、「応募者数はどのくらいになりそうか」「選考過程のどこまでをオンラインで実施するか」などの見通しを立てておくと、その後のスケジュールを立てやすくなるでしょう。
2.書類選考を行う
応募者から履歴書・職務経歴書が届いたら、書類選考を行います。その後、選考を通過した応募者に対して、必要なら適性検査や筆記試験を実施しましょう。昨今は、インターネット上でできる適性検査・筆記試験もあるため、オンライン採用でも取り入れやすくなっています。
なお、オンラインで検査・試験を受けることに慣れていない応募者がいる可能性を考慮し、詳しい説明をする場を設けたり、フォロー体制を整えておいたりすることも大切です。
ここまで終えたら、オンラインで実施する面接の案内を行いましょう。
3.オンラインで面接を行う
次に、応募者と面接担当者でオンラインでの面接を行います。このとき、Web会議ツールなどを利用することになるため、事前に「ログインに必要な情報」と「具体的なログイン方法」などを応募者に伝えておくことが大切です。また、何らかのトラブルでWeb会議ツールが使えなくなる可能性もゼロではないので、緊急時の連絡手段としてほかのコミュニケーションツールを用意しておくこともおすすめします。
なお、上述のとおり画面越しだとどうしても読み取れる情報量が少なくなるため、面接担当者自身も普段より動作を大きくして、感情を伝えるよう心掛けましょう。
4.再度選考し合否を決める
面接の内容を踏まえて、最終的な合否を決定します。このとき、オンラインで実施した面接の映像を振り返れるとより合否を判断しやすくなるため、面接時の映像はなるべく録画しておきましょう。
押さえておこう!オンライン面接を成功させる7つのポイント

オンライン採用において、もっともミスが発生しやすいのがオンライン面接です。失敗に終わってしまわないよう、以下でご紹介する「成功させるための 7つのポイント」を押さえておきましょう。
1.早めに 面接日時を案内する
面接の日程が決まったら、遅くても前日までには案内を済ませておくことが大切です。なぜなら、応募者の中 にはオンラインでの面接に不慣れな方もいるから です。
また、オンライン 面接において 「うまく接続できない」「映像が映らない」などのトラブルが一切起こらないとは限りません。万が一に備えるためにも前日までに案内を済ませ、「問題なく接続できるか」「フォローは必要か」などを確認しましょう。そうすれば、当日スムーズに面接を行えます。
2.応募書類 は事前 にしっかり読み込 む
オンライン 面接は対面での面接と違って、身振り手振りなどの動作を確認しづらくなります。
いわゆる「非言語的な情報がつかみにくい状態」になるため、言語情報で判断する必要があるのです。
言語情報による判断をしやすくするには会話量を増やす必要があり、そのためには事前に応募書類を読み込んで、いくつか質問をピックアップしておくことが大切です。事前準備をしっかり行うことで、応募者の人となりを言語情報を通して確認しやすくなります。
3.通信環境 を整備する
オンライン 面接を行う場合、通信環境が悪いと「つながらない」「途中で切れる」などの問題が発生することも。面接を滞りなく済ませるためには、あらかじめ通信環境の整備を行うことが大切です。
日頃から通信環境が悪くないかチェックし、面接に影響を及ぼしそうな場合は通信会社の見直しやWi-Fiの用意などの対策を講じておきましょう。
4.トラブル発生時の対応策を考えておく
オンラインでの面接において、とくに多いトラブルは「音声トラブル」と「映像のタイムラグ」です。
音声が途切れたり一方の声が聞こえなかったりする場合は、イヤホンの抜き差しで改善できることがあります。映像のタイムラグに関しては、一度退室し再度入室することで改善できることも。
しかし、場合によってはこれらの処置を何度か試しても解決しないこともあります。こうした万が一に備えるため、オンラインで面接を行う際は「通信手段を複数用意しておくこと」が大切です。
たとえば、パソコンからつないでいる場合はスマートフォンに切り替えることで面接を続行させることができます。トラブルが起こっても面接を継続できるよう、対応策を講じておきましょう。
5.面接担当者としてのマナーを身につけておく
オンラインで面接を行う場合は、応募者との距離がある分、真摯に対応しなければなりません。
とくに注意したいのは傾聴姿勢です。応募者と目を合わせなかったり、ほかの作業をしたりすると「興味がない」「話を聞いていない」という印象を与えかねません。
話を聞くときはカメラを見て、応募者と目を合わせるようにしましょう。そして面接中は、ほかの作業をせず集中することが大切です。
6.面接に備えてアイスブレイクを用意する
Web会議ツールをはじめとするコミュニケーションツールがつながったら、すぐにオンライン面接を始めるのが一般的です。また、オンライン面接の経験がほとんどない求職者は珍しくありません。
これらの点から、オンライン面接に対して緊張感を持つ求職者は多いと考えられます。
求職者が緊張したままだと、本音を引き出せない可能性があります。これでは有意義な面接にならないため、求職者の緊張をほぐすためにオンライン面接ではアイスブレイクを取り入れるのがおすすめです。具体的には、趣味や特技など、履歴書に書いてある情報について尋ねるのが一案です。これにより、求職者が萎縮せず本音を話せるような環境を作ることができます。
7.自社に合ったオンライン採用(オンライン面接)ツールを選 ぶ
オンライン採用に用いられるツールは数多く存在し、中には無料のツールも あります。
ビデオ通話のためだけであれば無料のWeb会議ツールなどでも問題ありませんが、オンライン面接の専門ツールであれば面接中の評価入力や履歴書・エントリーシートの管理、録画面接機能やデータ分析なども備えています。そのため、長期的にオンライン面接を続けていくのであれば、『harutaka』や『インタビューメーカー』といった有償の専門ツールを選ぶのが賢明です。
また、こうした専門的なオンライン面接ツールと連動する採用管理システムがあると、面接用URLを応募者に連絡する作業などを簡略化でき、採用の手間を大幅に減らすことができます。
たとえば、Thinkings株式会社の「sonar ATS」は、新卒・中途採用に関するあらゆる業務を効率化する採用管理システムです。煩雑な採用業務を可視化でき、一目で採用フローを確認することができます。さらに、応募者への連絡を自動化することで効率化を図ることが可能です。
■ まとめ
オンライン採用は、インターネット環境が整っていればどこでも実施できます。
また、非対面での面接を実現できるため、新型コロナウイルスの感染リスクを防ぐことも可能です。
オンライン採用の実施を検討している採用担当者の方は、ぜひ今回ご紹介したポイントを参考にしてみてください。
また、オンライン採用のプロセス・管理を可視化・自動化・効率化したい場合は、ぜひ採用管理システム「SONAR ATS」の導入をご検討ください。
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