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リスクマネジメントの重要性とは?一般的な手法と事例をわかりやすくご紹介

安定した経営を目指すのであれば、どのようなリスクがあるのかを想定したのち、万が一に備えてリスクマネジメントを行うことが大切です。

そこで今回は、リスクマネジメントの概要とともに、その重要性や具体例をご紹介します。あわせて、リスクマネジメントに取り組む企業の事例もご紹介しているので、ぜひご覧ください。

まずは理解を深めよう!リスクマネジメントとは

リスクマネジメントとは、企業のリスクにはどのようなものがあるかを理解し、そのリスクを回避するために行動すること、そして万が一リスクが発生してもその被害を最小限に抑える準備をすることです。すなわち、起こり得るリスクを管理することを指します。

企業におけるリスクは、主に「純粋リスク」と「投機的リスク」の2つです。

純粋リスクとは、損害や損失のみをもたらすリスクのことで、たとえば火災や地震、テロなどが該当します。純粋リスクが発生した場合、企業はマイナスの影響を被ることになるため、リスクマネジメントの主な活動は「損害や損失を防止・抑制すること」になります。

一方で投機的リスクとは、損失と利益の両方をもたらす可能性があるリスクのことで​す。​たとえば為替変動や金利変動、新商品の開発などが挙げられます。このリスクにおいては、「損失によるマイナスな要素を最小限にすること」がリスクマネジメントの主な活動となります。

今の時代だからこそ必要!リスクマネジメントの重要性

では、リスクマネジメントはなぜ必要なのでしょうか。以下でその理由を解説します。

新型コロナウイルス感染症の拡大や自然災害によって、事業継続が困難になった企業は少なくありません。また昨今​では​、業務の複雑化によってアウトソーシングが拡大している傾向があります。この状況において、仮に外注先が事業を継続できなくなった場合、自社にも影響が及んでしまいます。

くわえて、社員の法令違反によって企業の経営が危ぶまれるような問題が発生するなど、これまでにはない新たなリスクが顕在化しているのも事実です。

こうした背景から、以前よりも企業におけるリスク管理の重要性が増しており、リスクマネジメントを積極的に行うことが求められています。

​​​​​現に、​「​東京海上日動リスクコンサルティング株式会社​」​と​「​東京海上ディーアール株式会社​」​が行った調査によると、2019年は調査対象企業の74.9%が全社的リスクマネジメント委員会を設置していたのに対し、2021年にはその割合が81.8%に増加しています。

この結果からも、今の時代に健全な経営を実現するにはリスクマネジメントが必要だということがわかります。

参照:リスクマネジメント動向調査 2019(サマリー)|東京海上日動リスクコンサルティング株式会社
参照:リスクマネジメント動向調査 2021(サマリー)|東京海上ディーアール株式会社

参考にしてみて!リスクマネジメントの具体例

リスクマネジメントの具体例には、以下の4つがあります。

事業や情報システムを分散する

事業や情報システムの分散は、​主に​自然災害を想定したリスクマネジメントの手法です。

もし事業や情報システム、意思決定機関などが1箇所に集中していると、その箇所で自然災害が発生した際にすべてが危害を受けてしまい、経営そのものが停止してしまう恐れがあります。そのため、万が一のことを考えて、事業や情報システムを別の地域に分散しておくことは非常に有効です。

とくに、日本周辺は世界でも有数の地震多発地帯であるため、このリスクマネジメントは積極的に取り入れるべきといえます。

業務マニュアルを作成し遵守させる

業務マニュアルの作成・遵守は、業務に関するリスクマネジメントの手法です。なお、業務マニュアルとは、業務の手順をはじめ、方針やノウハウ、判断基準などを明記した資料のことです。

全社員にマニュアルの遵守を意識させることは、社員の怠慢を防ぐ上で大いに役立ちます。現場での事故やミスが発生しづらくなるので、事業や経営にダメージが及ぶのを最小限に抑えられます。

企業にとってはもちろん、社員にとっても「業務を滞りなく進められる」「自分の身を守れる」といったメリットがあるので、リスクマネジメントとして着手するに越したことはありません。

各種保険に加入する

各種保険への加入は、さまざまなリスクに備えられる手法です。

たとえば、火災保険に加入した場合は、火災が発生して資産や利益を損失するリスクに備えることができます。このほか、動産総合保険に加入した場合は、何者かによりオフィスまたは工場に置いている機材や現金、商品を盗難され、損害を被るリスクに備えることが可能です。

万が一のときに企業の負担を軽くしてくれ​るほか​、ほぼすべての負担を保険金で賄うことができ​る場合もある​ため、リスクマネジメントの一環として保険に加入することは有効といえます。

情報セキュリティーポリシーを作成し遵守させる

情報セキュリティーポリシーの作成・遵守は、情報に関するリスクマネジメントの手法です。

情報セキュリティポリシーとは、企業で取り組む情報セキュリティ対策の方針や行動指針のことです。情報セキュリティを確保するための体制や運用規定、基本方針をまとめて社員に共有することで、情報管理のルールや考え方を明確化でき、情報漏洩を防ぎやすくなります。

今は誰でもスマートフォンで情報を拡散できる時代なので、たとえばスマートフォンの取り扱いについて基本方針を定めておくの​も​おすすめです。たとえば「現場(業務スペース)にスマートフォンを持ち込むのは禁止」というルールを設けることで、社外秘の情報をSNSなどで拡散される可能性を最小限に抑えられます。

参照:情報セキュリティポリシーの概要と目的|総務省 国民のための情報セキュリティサイト

参考にしてみて!リスクマネジメントに取り組む企業の事例

最後に、リスクマネジメントに取り組んでいる企業の事例をご紹介します。

カゴメ株式会社

カゴメ株式会社は、さまざまなリスクに対する低減活動の取り組みを進めています。具体的には、リスク管理体制の充実を図る目的で、食品企業として重要視する5つの専門委員会(投資委員会・研究論理審査委員会・品質保証委員会・情報セキュリティ委員会・コンプライアンス委員会)のほか、リスク管理の統括機関として「総合リスク対策会議」を設置しています。

このほか、震災対策に関する知識と同社の震災対策をまとめた「カゴメセーフティネット」の導入、震災発生時に迅速に安否を確認できる「安否確認システム」の開発も​​行っています。

参照:さまざまなリスクへの対応|KAGOME

富士通株式会社

富士通株式会社は、リスクマネジメント・コンプライアンスに関する最高決定機関「リスク・コンプライアンス委員会」を設置しています。重要度の高いリスクの抽出・分析・評価を行い、回避・軽減・移転・保有などの対策状況を確認した上で、対策の策定や見直しを図ってい​​​ま​す。

また、同社ではリスクマネジメント教育を実施しています。新任の役員・幹部社員などを対象に、リスクマネジメントの基礎やルールを周知したり、実際のトラブル事案を共有​​​することで​、リスクマネジメントに対する意識の向上と対応能力の強化を進めているようです。

参照:リスクマネジメント|FUJITSU

まとめ

安定的で健全な経営を実現するには、起こり得るさまざまなリスクに備える必要があります。リスクマネジメントはその上で外せないプロセスであり、積極的に取り組むことが求められます。

そのため、もし「リスクに備えようにも何をすればよいのかわからない」という場合は、ぜひ今回ご紹介した具体例や事例を参考にしてみてください。

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この記事の著者

sonarTimes 編集部
1000社以上にご導入された採用管理システム「sonar ATS」を展開。その知見をもとに、企業の採用・人事・経営にかかわるすべての人に最新の情報をお届けします。