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人事ノウハウ

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雇用形態への理解を深めよう!種類で異なるメリット・デメリット・待遇について 

雇用形態によっては、企業が雇うメリット・デメリットや保険の適用範囲などが 異なります。そのため、企業の人事担当者は雇用形態について理解を深め ておく必要があります。

そこで今回は、雇用形態の概要とともに、その種類と特徴についてご紹介します。あわせて、雇用形態の種類で変わる待遇についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

雇用形態とは?まずは概要を押さえよう

雇用形態とは、企業と社員との間で交わされる「雇用契約の種別」のことです。詳しくは後述しますが、主に正社員や契約社員、パート・アルバイト、派遣社員といった種類に分けられます。

雇用形態には大きく2つの区分があり、ひとつは「正規雇用」と「非正規雇用」の区分、もうひとつは「直接雇用」と「間接雇用」の区分です。具体的には以下のように振り分けられます。

雇用形態の種類

正規雇用と非正規雇用

正規雇用とは、雇用期間に期限がない雇用形態のことであり、たとえば正社員が該当します。一般的に正規雇用の労働者は定着率が高いため、企業としては雇用の安定化を図りやすくな ります。

一方で非正規雇用は、正規雇用を除くすべての雇用形態を指します。雇用期間に期限があることが 特徴であり、正規雇用との大きな違いです。 労働者を必要なときにだけ雇用できる ため、企業は研修のほか、賞与や福利厚生などにかかる費用を削減しやすくな るメリットがあります。

参照:非正規雇用労働者の方へ(パート・アルバイト・契約社員・派遣社員等)|厚生労働省

直接雇用と間接雇用

直接雇用とは、企業と労働者が直接契約を結ぶ雇用形態のことです。正社員をはじめ、契約社員やパート・アルバイトなどが該当し、給与は企業が直接支払います。そのため、給与計算や各種保険の手続きなどを自社で行う必要があり、この点はデメリットといえます。

しかし、その一方で労働者の自社への帰属意識が高く、忠誠心が育ちやすいというメリットもあります。

一方で間接雇用とは、人材派遣会社などが間に入り、企業と労働者をつなぐ雇用形態のことです。主に派遣社員が該当し、給与は仲介者である人材派遣会社が支払います。そのため、給与計算や各種保険の手続きなどを自社で行う必要がなく、この点はメリットといえます。

ただしデメリットとして、労働者の自社への忠誠心は育ちづらい傾向があるため、コミュニケーションをこまめに取るなど、仲間意識を持ってもらえるような工夫を取り入れることが大切です。

それぞれに異なる特徴がある!雇用形態の主な種類

雇用形態には種類があり、それぞれで特徴は異なります。

正社員

正社員とは、雇用期間に期限がなく、就業規則で定められている所定労働時間をフルタイムで働く雇用形態のことです。雇用形態の区分でいうと「正規雇用・直接雇用」に該当します。正社員は社会保険や交通費、住宅手当といった福利厚生が充実しているのが特徴です。また、賞与や退職金が支給されるケースも多いといえます。

正社員を雇用した場合、企業は「即戦力に育て上げやすい」というメリットを得られます。これは、雇用期間に期限がない上に、基本的に定年を迎えるまで働くことを前提とした正社員ならではのメリットです。育成に一定の時間をかけられるため、将来的に即戦力としての活躍が期待できます。

ただし、その一方で「簡単に解雇することはできない」というデメリットもあるため、この点も理解しておく必要があります。

契約社員

契約社員(有期労働契約)は、労働契約にあらかじめ「雇用期間の定め」がある雇用形態です(※1)。雇用形態の区分でいうと「非正規雇用・直接雇用」に該当します。雇用期間は、企業と労働者の合意によって定めます(上限は一定の場合を除いて3年)。契約した雇用期間が満了した際に更新をしなければ、契約は自動的に終了します。

契約社員を雇用した場合、企業は「正社員を雇用する場合より人件費を抑えられることがある」というメリットを得られます。一般的に、契約社員に対して賞与やボーナス、退職金を支給することはないため、これが人件費の削減につながると考えられます。

ただし、その一方で「契約満了後、新たに人材を採用する必要がある」というデメリットもあるため、もし人員不足が著しい場合は労働者の意思を確認しながら契約を更新するようにしましょう。

パート・アルバイト

パート・アルバイトは、1週間の所定労働時間が正社員よりも短い雇用形態のことです(※1)。雇用形態の区分でいうと「非正規雇用・直接雇用」に該当します。パートタイム労働法に基づき、労働者をパート・アルバイトとして雇用する企業には「公正な待遇の確保」や「正社員への転換」などに取り組むことが義務付けられています(※1)。

パート・アルバイトを雇用した場合、企業は「人件費を削減しやすい」というメリットを得られます。正社員に比べて時給が低いため、労働力を得ながらも人件費は抑えられるのです。

ただし、その一方で「求人や教育が頻繁に発生しやすい」というデメリットがあります。雇用期間に制限がない上に、ほかの雇用形態に比べて入れ替わりが激しい傾向があるため、求人や教育に対応する手間は避けられないでしょう。

派遣社員

派遣社員は、人材派遣会社と労働契約を結んだ労働者が、派遣先の企業で指揮命令を受けて働く雇用形態です(※1)。雇用形態の区分でいうと「非正規雇用・間接雇用」に該当します。

派遣社員となる労働者の雇い主は法律上「人材派遣会社」となるので、給与は人材派遣会社が支払います。また、万が一事故やトラブルが起きた際も人材派遣会社が責任をもって対処しますが、派遣先の企業がまったく責任を負わなくてよいわけではないので、あらかじめ理解しておきましょう(※1)。

派遣社員を雇う場合、企業は「各種保険の手続きや給与の計算が不要になる」というメリットを得られます。繰り返しになりますが、派遣社員の雇い主はあくまでも人材派遣会社なので、派遣先の企業はこれらの業務に着手する必要がなく、その分別の業務に時間を割くことができます。

ただし、その一方で「こまめに育成しなければならない」というデメリットもあります。派遣期間が定められている分入れ替わりが激しく、新しい派遣社員を雇うたびに育成が必要になるため、育成方法を決める・資料を用意するなどの準備をしておくのがおすすめです。

保険の適用範囲が違う?雇用形態の種類で変わる待遇

特徴だけでなく待遇も雇用形態によって異なり、たとえば保険の適用範囲が変わってきます。

雇用形態による保険の適用範囲

●:自社で加入 ◯:人材派遣会社で加入

※ 条件あり(詳しくは以下で解説しています)

雇用保険

雇用保険は、失業した労働者に対して「生活の安定」と「就職の促進」のために失業等給付を行う保険制度です。1週間の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用見込みがある労働者は、正規・非正規雇用を問わず適用対象となるため、すべての労働者に適用されます。(※2)

労災保険

労災保険は、業務によって労働者が怪我・病気・死亡(業務災害)した場合、また通勤途中に事故に遭った場合(通勤災害)などに、国が企業に代わって給付を行う公的な保険制度です。雇用形態を問わず、すべての労働者が適用対象となります(※2)。

健康保険

健康保険は、労働者やその家族が病気や怪我をしたとき、出産をしたとき、亡くなったときなどに、必要な医療給付や手当金を支給して生活を安定させることを目的とした社会保険制度です。(※2)

国・地方公共団体や法人の事業所、一定の業種であり常時5人以上を雇用する個人事業所は強制的に適用されるため、これらで働く労働者も適用対象となります。

パート・アルバイトも、1日または1週間の労働時間および1か月の所定労働日数が、通常の労働者の4分の3以上あれば適用対象です。そのため、条件をクリアした場合に限り、雇用形態を問わず、すべての労働者に適用されます。(※2)

厚生年金保険

厚生年金保険は、高齢となった労働者が働けなくなったり、何らかの病気や怪我によって身体に障害が残ったりした場合に保険給付を行う制度です。健康保険と同様の条件が設けられているため、適用事業所で働く労働者は適用対象となり、パート・アルバイトも条件をクリアした場合に限り適用されます。そのため、基本的には雇用形態を問わず、すべての労働者が適用対象です。(※2)

まとめ

雇用形態について理解を深めることは、人員の最適化やコストの削減を図ったり、各種保険の手続きを正しく行ったりする上で欠かせません。そのため、今回ご紹介した内容をもとに、雇用形態の概要や種類、保険の適用範囲について今一度確認してみてください。

※1 参照:さまざまな雇用形態|厚生労働省
※2 参照:人を雇うときのルール|厚生労働省​​​​

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この記事の著者

sonarTimes 編集部
1000社以上にご導入された採用管理システム「sonar ATS」を展開。その知見をもとに、企業の採用・人事・経営にかかわるすべての人に最新の情報をお届けします。