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これからの人事にはHRBPが必要!気になる役割と求められる知識・スキルを解説

企業を取り巻く環境が絶えず変化する中、多くの企業がHRBPという新しいポジション・役職の導入に目を向け始めています。しかし、だからといってHRBPを深く知らないまま導入するわけにはいきません。まずは、HRBPについて正しく理解し、その上で自社に必要か否かを判断しましょう。

そこで今回は、HRBPにフォーカスし、役割・仕事内容や求められる知識・スキル、導入する際のポイントをご紹介します。ぜひご参考にしてください。

これからは攻めの人事!「HRBP」とは

まずは、HRBPの基本情報とHRBPが求められている理由を理解しましょう。

HRBPとは、ビジネスにおいて経営陣の視点を持ち人事戦略を企画し実行することで、企業の成長を図るポジションのことです。アメリカの大学教授 デイビッド・ウルリッチ氏が1997年に出版した著書の中で提唱した人事機能のひとつであり、「Human Resource Business Partner」の頭文字を取ってHRBP(エイチ・アール・ビー・ピー)と呼ばれています。

これまでの人事部門では、採用活動や給与・福利厚生、労務管理などのオペレーション業務をルールの上で遂行することに重きを置いていました。その一方で、HRBPは経営陣の視点を備え、経営戦略と人事マネジメントの両方を踏まえて効果的な人材開発・活用施策を考案することに重きを置いたポジションです。オペレーション業務の遂行だけでなく、企業の成長を図ることも担っています。
この点から、これまでの人事部門が「守りの人事」であったのに対し、HRBPは「攻めの人事」だと考えることができます。

HRBPが求められている理由

多くの企業でHRBPが求められている背景には、「VUCA時代の到来」が関与しています。

企業を取り巻く環境は常に変化しており、たとえば2000年台にはIT革命が起きたことで、産業構造が劇的に変化しました。そして、直近の2020年には新型コロナウイルス感染症が拡大し、これまでの常識が通用しなくなりました。つまり、現代は変動性が高く不確実で複雑、さらに曖昧さを含んだ社会情勢(=VUCA時代)なのです。

VUCA時代の中、変化に適応できず取り残されていては、企業を成長させるどころか事業を継続できなくなる可能性も。この事態を回避するには、変化を見据えた上で経営や事業に直結する人事戦略を立案・実行する必要があります。そのため、さまざまな視点を持つHRBPの必要性が高くなったと考えられます。

具体的に何をするの?HRBPの主な役割・仕事内容

では、HRBPはどのような役割を担っているのでしょうか。以下で具体的な仕事内容を解説します。

1.人事戦略を立案し提言する

まず挙げられるのは、経営課題や事業戦略を考慮した上で人事戦略を立案し、経営陣へ提言することです。「企業を成長させるにはどういう人材が必要か」「これからどういう組織を作っていくべきか」などを常に考え、そこから導き出した答えを人事戦略に活かします。
なお、この仕事を遂行するには、企業の目標や課題を経営陣に近い視点で理解することが必須です。

2.経営陣と社員をつなぐ

HRBPには、経営陣と現場の社員をつなぐ架け橋としての役割もあります。
経営陣の価値観をはじめ、経営目標や人事戦略は、意識して届けなければ現場になかなか伝わりません。これらを社員に共有しないままだと、経営目標の達成や人事戦略の遂行が困難になるほか、社員のモチベーションが低下する可能性もあります。そのため、経営陣の考えを社員に伝え浸透させることも、HRBPの重要な仕事といえるでしょう。

3.社員の意見を経営陣に届ける

経営陣の意見を社員に伝えるだけでなく、社員の意見を経営陣に伝えることもHRBPの仕事です。たとえば、社員の実情を経営陣に伝えれば、その内容を踏まえた上で効果的な人事戦略を策定できるようになります。社員の協力を得やすくなるため、企業の成長を図りやすくなるでしょう。
このほか、複数の社員から挙がった意見を経営陣に伝えれば、現場の問題解決につながることもあります。この場合、働きやすい環境を実現できるため、社員の離職率の低下が期待できます。

どういう能力が必要?HRBPに求められる知識・スキル

これからの人事に欠かせないHRBPには、どのような知識・スキルが求められるのでしょうか。

人事としての知識・経験

上述のとおり、HRBPには人事戦略を立案し提言するという役割・仕事があります。そのため、人事に関する専門知識や実務経験があれば、人事戦略をさらに立てやすくなるでしょう。
このほか、人的資源の管理方法や心理学にも精通しておくと、より仕事がしやすくなるといえます。

経営に関する知識

企業が抱える問題・課題を把握し、最善の人事戦略を立案するには、経営に関する知識が欠かせません。そのため、HRBPには最新情報から市場の現状を把握し、その上で社内の状況を分析する能力が求められます。また、競合他社の経営にも目を向け、ときには経営陣に意見する冷静さも必要です。

課題を分析・解決するスキル

採用活動や労務管理など、目の前の業務に取り組むだけでは、これまでの人事と何も変わりません。「守りの人事」から「攻めの人事」へと変化し、有効な人事戦略を立案・実行するには、企業の課題を分析・解決するスキルが必須です。くわえて、解決策の推進までやり遂げる強い意志もHRBPには欠かせないといえます。

優れたコミュニケーション能力

上述のとおり、HRBPには経営陣と社員をつなぐという役割・仕事があります。具体的には、社員と信頼関係を構築し、現場のリアルな声を引き出さなければなりません。さらに組織を刷新する場合は、リーダーシップを発揮し社員一人ひとりの意見を調整することが求められます。
これらの役割・仕事を遂行するには、社員と円滑にコンタクトを取ることが欠かせません。そのため、HRBPには優れたコミュニケーション能力も必要といえます。

最後に押さえておこう!HRBPを導入する際のポイント

実際に自社にてHRBPを導入する際は、HRBPが自らの役割・仕事を全うしやすい環境を整備することが大切です。

たとえば、HRBPが人事戦略を立案し経営陣へ提言するには、対等な関係性が必要といえます。もし上下関係が際立っていると、人事戦略に対する意見を述べづらくなる可能性があるのです。同様に、社員の意見を経営陣に伝えるには、前提として社員と良好な関係を築くことが欠かせません。
そのため、HRBPを導入する際は、その位置づけや役割を社内で明確にする必要があります。その上で適切な関係構築を行うことで、HRBPが自らの役割・仕事を全うしやすい環境を確立できます。

まとめ

HRBPは、変動性が高く不確実で複雑、さらに曖昧さを含んだ現代(=VUCA時代)に適応しながら、経営や事業に直結する人事戦略を立案・実行する上で欠かせないポジションです。そのため、自社のさらなる成長を図るなら、今のうちに導入すべきといえます。
今回ご紹介した「HRBPに求められる知識・スキル」を参考に、社員から適切な人材を選抜したり採用活動を行ったりして、「攻めの人事」への第一歩を踏み出しましょう。

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sonarTimes 編集部
1000社以上にご導入された採用管理システム「sonar ATS」を展開。その知見をもとに、企業の採用・人事・経営にかかわるすべての人に最新の情報をお届けします。